中小企業の社長さん、あなたの取引銀行はこんなことしてくれてますか?

3月30日、二作目の本となる「中小企業の社長さん、あなたの取引銀行はこんなことしてくれてますか?」(アメージング出版)を出版いたしました。

 

この本の裏話的なことを少し書きたいと思います。

 

1年前に出版した「地銀支店長という仕事」、これはいわゆる銀行支店長の指南書のような本で、読者ターゲットは金融機関職員でした。出版元の近代セールス社はそういう書籍を主に取扱っている会社です。

しかし、この本意外にも金融機関職員でない一般の方からも「銀行の支店長が何をしているのかよくわかった」「経営本としても大変参考になった」と好評をいただきました。

 

そこで、元々この続編を書こうかと思っていたのですが、私自身が銀行を離れコンサルタントという立場になったこともあり、この本のメインテーマである「多くの企業経営者が銀行がどういうことが出来て、どういう使い方をすればいいのか、どういう付き合い方をしていけばいいのか、理解していない」ということを解決する一助となればという思いから、少し方向転換して本書を上梓した次第です。

 

巷にノウハウ本は溢れています。しかし例えば「こうすれば成功する」「こうすれば金持ちになる」というような本を読んだ人のうちどれだけがそのような思い描く姿になれたのか、統計を取ったわけではないので私の感覚的なものですが、ごく少数の人でしょう。

 

それはなぜでしょう?一つの理由として「書いてあることはごもっともなことで正しいのだが、それを全て実践して継続することは非常に困難である」ということがあげられると思います。

そしてもう一つの理由として「こうすればいい」と箇条書きで説明されていることは、その時はなるほどと思っても印象に残りにくいというのがあげられるのではないかと思います。

 

かたや小説に代表される読み物は、多くのページを費やし、あるメッセージやテーマを伝えようとするもので、読者の心に突き刺さり印象に残ります。

 

そのような考えから、本書は世間のノウハウ本のような書き方をしませんでした。

また他の誰かが書けるようなものなら、あえて私が書く必要もありません。私しか体験したり見聞きしなかったこと、それらを通じて読み物としても興味深く、かつメインテーマをご理解いただけるように書いたつもりです。

 

本書は銀行の悪口を言っているものでもありません。かつて世話になった業界にあえて自分から喧嘩を売るつもりは全くありません。現状を批判している部分もありますが、そこは「銀行もこう変わっていかなければ、生き残っていけない」という思いから書いたものであり、関係者の方は、寛大な目で前向きにご参考にしていただければと願う所存です。

 

最後に、巻末にも書きましたが、本書を上梓するにあたり今回多くの方々に無償で取材をさせていただきました。その方々のご協力なくしては、完成に至りませんでした。この場を借りて改めて厚く御礼申し上げます。

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