なぜこの道を目指したのか?

なぜこの道を目指したのか?

はじめまして。代表者の中西務です。

ホームページを立ち上げ、最初のブログ・・・やはり、私がなぜ独立してこういう道を目指そうとしたのか、ということをご説明するべきでしょう。

少し長くなりますが、お付き合い下さい。

私は大学卒業後、京都銀行に就職し、32年間勤務して55歳の役職定年をもって退職しました。

役職定年とは、雇用としての定年はまだ先なのですが、その年齢に達すると管理職を外れ、一般職や専門職として処遇される年齢のことです。

私のような支店長待遇管理職の場合、①給料が下がって銀行に残る②銀行の関連会社に行く③銀行のお取引先に就職する、これらのいずれかを銀行があっせんしてくれるという仕組みになっています。

一応希望は聞いてくれますが、基本的には銀行から「ここに行きなさい」と指定されます。結果的に自分の希望していた職場に行けるケースもありますが、それは運次第です。

そもそもが「最低でもあと10年は十分働けるのに、自分の仕事を自分で選べないっておかしくない?」と私は思っていました。もちろん一旦あっせんを受けて気に入らなかったら辞めるという方法もありましたが、人を一人動かすのはそれ相応の金と労力が必要です。そんな狡い真似もしたくなかったので、私は最初から再就職のあっせんを断り、「自分で探します」と銀行に言いました。銀行から「うまくいかなかったので、やっぱりあっせんして下さいなんてことは無理ですよ?」と言われましたが、「十分心得ています。」と言って私は退路を断ちました。

念のため申しておきますが、そのようにあっせんを受けて再就職する人(おそらく99%の人がそうだと思います)を否定、非難しているのではありません。それはそれで給料は減りますが安泰なので、一つの生き方の選択肢だと思います。ただ私は、残る人生そういう生き方をしたくなかっただけなのです。

さて、では安泰な生活を捨ててまで私は何がしたかったのか?

拙著「地銀支店長という仕事」に私はこう書きました。

「もしもう一度支店長をさせてもらえるとしたら何がしたいと問われたら、私は迷わず『お客様のところに行きたい』と答えるであろう」

金融業として金の相談をするのはもちろんのことなのですが、社長さんの仕事の悩みや愚痴を聞いたりして「こんなことされている社長さんもいらっしゃいますよ」「知っている取引先を紹介しましょうか?」「それは息子さんに相談されてからの方がいいのとちゃいますか?」などと自分の知見やネットワークを使って答え、社長さんに喜んでいただくのが本当に嬉しかったのです。

そしてこれを業としているのがコンサルタント業です。

私は銀行員時代、たくさんの「コンサルタント」なる人たちにお会いしました。たいていは業況が良くない取引先に入ってこられましたが、正直なところ、高い金を払った割にはあまり上手くいった試しはありませんでした。コンサルティング会社から社長が派遣されてきたこともありましたが、それも然りでした。なぜだろうと私は考えました。

ここについてはご批判あるかもしれませんが、私は「たいていのコンサルタントには経営者としての経験がないから」と思います。たしかに数字の分析力、情報収集力などには長けているでしょう。しかしそれを組織に落とし込む時に、経営者としての経験がないから社長さんはじめ経営者との調整もまた従業員との調整もうまくいかないのです。

ですから、私はコンサルティング会社に就職したいと考えました。支店長の時は最大40名規模、エリア長・滋賀営業本部長の時は最大600名規模の経営経験があるので、それを活かした成果の出せるコンサルタントになりたいと考えました。しかし就職は上手くいきませんでした。これ以上コンサルティング会社の悪口のようなものを言うのは心苦しいので割愛しますが、色々周知を集めているとコンサルティング会社や投資ファンドなどは、かなり特異な組織であるということがわかってきました。

その時たまたま縁あって「リバースモーゲージ」保証を全国の金融機関と提携推進する業務に携わりました。リバースモーゲージについては、将来日本には広まる必要のある制度だと思っていますので、また別の機会にお話ししたいと思います。

1年間全国の地方銀行を訪問し、勉強にもなりましたし、人脈も広がりました。実はその企業とは業務委託契約で、1年契約終了時にこのまま続けるか悩みました。

そして結論的には「生涯この業務をするために銀行をああいう形で出たんじゃない」と思い、契約を終了しました。

そして雇用してくれるコンサルティング会社がないなら、コスト的な面も含めてお客様が望むようなコンサルティング会社を自分で作ればいい。

全然仕事がなくて、大失敗するかもしれないけれど、その時はその時でまた考えればいい。

そういう思いでこの、株式会社きみのコトを立ち上げた次第です。

お悩みを抱えている社長さん、今より輝こうといている社長さん、とりあえずご連絡いただければありがたいです。

よろしくお願いします。

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